美容室のカラーとホームカラーの違いの技術編になります。
ホームカラーというよりも、美容室でのカラー技術のピックアップになります。
塗布量
人の頭は、場所によってカラーが染まりやす場所、染まりにくい場所があります。
これは、頭の温度や髪の量(溜まりやすいところ、産毛なところ)によって、カラー剤の反応が影響を受ける為です。
塗布量をまちがってしまうと、染まりやすいところは明るくなりすぎたり、染まりにくいところは明るくならなかったり、白髪が染まらないこともあります。
染まりにくいところは、カラー剤を多くつけ、染まりやすいところはカラー剤を少なくつけることが、綺麗に染めるにたとても大切です。
例)
・染まりにくいところ 襟足 もみあげ みみのうらなど
・染まりやすいところ 頭頂部 こめかみなど
塗り分けや処理剤の使用
美容室では、一度カラーをした髪には、最低限色を入れる力しかない弱いカラー剤(中性カラー剤)を使ったり、髪の状態によって塗り分けや、抜けてしまった成分の補充をします。
このような手順でカラーをすることで仕上がりはもちろん、髪に対するダメージが市販品でのカラーと比べて違うことになります。
カラー剤の調合
当たり前ですが、髪にカラー剤つけても見本の色にはなりません。
カラーは、自分の元々の髪の色と、カラー剤の色とのバランスで、仕上がりの色になります。
極端にいえば、市販のカラー剤を使って10人がカラーをした場合、10通りの色になります。
髪は、メラニン色素の種類(髪の色の元)、髪の太さ、白髪の量などによって染まり方が変わります。
違う染まり方なのに同じカラー剤を使っても、同じ色にはならないのです。
簡単な例として、
・赤みが出てしまう人は、赤みを抑える緑を少し入れる
・黄色みが出る人は、紫を少し入れる
・白髪が部分的にの多い人は、予めそこに染料を多く入れる
以上のように、カラーをすると影響の出てしまうことをカバーしながら薬剤を調合、塗り分け、時間を調整したりしています。
カラーを綺麗に染めるには、ここの見極めが一番大事です。
乳化
美容室でカラーしてシャンプーをする前に、乳化という作業をします。
乳化のメリットはいくつかありますが代表的なものをご紹介します。
肌についたカラー剤の染料を落とします
美容室では、お肌についたカラー剤を少量のお湯を加えながら、マッサージするようになじませて落としていきます。
すぐにシャワーで流してしまうと、シワや毛穴に入ったカラー剤が綺麗に落ちずに残ってしまいます。
肌についたカラー剤は、カラー剤で落とす。例えるならば、ビニールなどに油性マジックで文字を書いたあと、また同じように書いてすぐ拭き取ると最初に書いた字が消えることと同じです。油は油で落とす。
髪のphを緩やかに元に戻す
すぐに髪についたカラー剤を流すと、カラー剤に含まれるアルカリが残ってしまいます。
あとで、残留アルカリ処理をするから大丈夫と思いますが、アルカリ除去をする薬剤は弱酸性~酸性のものがあります。
この酸性の薬剤を、アルカリに傾いた髪に一気につけると軋みが出たり、手触りが悪くなってしまいます。
そこで、少しずつお湯を加えてカラー剤をながすことによって緩やかにphを下げることできます。
もちろんこれだけでは、残留アルカリは除去できませんので、あとで薬剤で除去します。
染料や、カラー剤に含まれるトリートメント成分を髪になじませる
少しづつお湯を加えながら、マッサージしていくと、カラー剤がドロドロの状態になります。
この状態で、髪になじませることによって髪についた染料を全体に行き渡らせることができます。
カラー剤の塗布ムラなどもなじませたり、トリートメントを髪全体に行き渡らせることによって、髪の手触りも向上します。
残留薬剤除去
残留アルカリは、一般的なカラー(1剤と2剤を混ぜるカラー)をすれば、確実に髪に残ってしまいます。
これを、弱酸性~酸性のケア剤で、髪にとって一番安定するphに戻します。
これは自宅ではなかなかできませんので、美容室でのみの処理になります。
もちろん美容室SORAでは、薬剤を使うすべての施術に含まれています。